コンセント火災確率漏電火災破損火災防止、埃火災、水火災

トラッキング現象による火災。

トラッキング現象とは、コンセントに差し込んだプラグのさし刃間に付着した綿ほこり等が湿気を帯び、 微小なスパークを繰り返し、やがてさし刃間に電気回路が形成され出火する現象を言います。 トラッキング現象による火災は、隠れた部分で発生することから、発見が遅れ思わぬ被害になる場合があります。
平成23年中、東京消防庁管内では、コンセントのトラッキング現象による火災が80件発生しています。

トラッキング現象例1、コンセント火災 トラッキング現象例2、コンセント火花 トラッキング現象例3、コンセント埃火災

電気火災の出火要因別状況

1年間中の電気火災1,051件について表したグラフで出火要因を見ると、「維持管理関係」が542件、「取扱方法関係」が198件、「取扱位置関係」が79件、「工事方法関係」が47件などとなっています。
電気設備、電気器具、コンセント等は、普段から点検・清掃などを適切に行うとともに、使用する場合は正しく使用しましょう。

電気火災の出火要因別状況グラフ

身近な家庭電気製品の 火災。

1年中における家庭電気製品の火災発生状況をみると、電気ストーブが81件、コンセントが74件、差し込みプラグが38件、電気クッキングヒータが28件などとなっています。

家庭電気製品の出火件数の推移グラフ

コンセントの トラッキング現象。

コンセントや差し込みプラグといった配線器具は、コンセントの内部の接続部が緩み発熱したり、 差し込みプラグのトラッキング現象等、普段気がつかないところで火災が発生することがあります。

トラッキング現象の根本要因

トラッキング火災の構造的な要因には自然的要因と人的要因が考えられます。自然的要因には埃や コンセント等の裏側の配線の硬化や腐食があり、湿気など環境の悪い場所では劣化が進み一部分で電流の乱れが生じます。 次に人的要因では、ぐらぐらした コンセントや スイッチを継続使用することで配線がたわみ、たわみの激しい一部分が細くなり電流の乱れが生じます。電流の乱れが生じることで発熱しトラッキング現象を誘発します。

トラッキング火災の日常的な予防。

コンセントの トラッキング火災を防ぐため、普段から電源コード、コンセント、差し込みプラグなどの点検を行うことが大切です。また、コンセントに付着したほこりを掃除し、湿気や水気があれば、家具の配置替え等をし、乾燥を保つようにしましょう。 また、日常使用していない器具は差し込み プラグを コンセントから抜いておくよう心掛けてください。

トラッキング火災の予防対策(プラグ)

トラッキング防止用のプラグカバー等が予防になります。ホームセンター、家電店、百均店などで売られています。また、最近ではコンセントプラグがトラッキング防止加工された電気製品も販売されています。

トラッキング火災の予防対策 特許製品

破損したコンセントの使用は危険はです。また、トラッキング現象の発生率も高めます。コンセント部補強材ガードは コンセントの火災予防などコンセントの安全性を高める目的として開発されました。女性でも簡単に取り付けられる製品です。 スイッチや コンセントが 壁の破損などでぐらぐらしないようしっかり固定し、火災から住まいを安全に守ることができます。ぐらぐらの修理も予防にも経済的で、エコで燃えにくい難燃素材で製造されています。

電気ストーブの火災予防対策

電気ストーブは、見た目には直火(炎)がなく安全に思えますが、暖房器具であり高熱を発することに変わりがないことを忘れず、 使用に際しては、燃えやすいものから離すなど十分な注意が必要です。就寝中は使用しないよう、お休み前に電源を切りましょう。

電気火災を防ぐポイント【コンセント・プラグ・コード】

  • 差し込みプラグを抜く際は、コード部分を持って引っ張らないで、プラグ本体を持つようにしましょう。
  • 差し込みプラグは、コンセントと緩みがないか点検しましょう。
  • コードが家具などの下敷きになったり、押しつけなどにより傷つかないように注意しましょう。
  • コードを束ねたり、ねじれたままの状態で使用しないようにしましょう。
  • コンロの上方など、コードが加熱されるような場所での使用はやめましょう。
  • ビニールコードを柱などにステップル止めするのはやめましょう。
  • コンセントやコードには使用できる電気量に制限がありますので、確認して使用しましょう。
  • 二つのコードの銅線の芯線をねじり合わせ、つなげて使用することは危険です。
  • コンセントハブを多重接続して使用することは危険です。