用語集 (さ行)              

 債権 (さいけん) とは

ある人に対して、一定の行為を請求できる権利のこと。

 債権者 (さいけんしゃ) とは

ある人の対して債権を有する者のこと。

 再建建物 (さいけんたてもの) とは

建替えにおいて、新たに建築する建物のこと。

 催告 (さいこく) とは

裁判外で債権者が債務者に対して、債務の履行を促す告知のこと。

 催告の抗弁権 (さいこくのこうべんけん) とは

催告の抗弁権とは、債権者がいきなり保証人に請求してきたときに、まず、主たる債務者に請求せよと主張できる保証人の権利のこと。

 債務者 (さいむしゃ) とは

ある人の対して債務を負う者のこと。

 債務不履行(さいむふりこう) とは

債務者が、その責めに帰すべき事由によって、自分が負っている債務を債務の本旨(本来の契約の内容)に従って履行しない場合のこと。履行遅滞、不完全履行、履行不能の3つに分類できる。

 債務不履行責任(さいむふりこうせきにん) とは

債務者が債務の本旨に従った履行を行わないために、債務者に生じる責任のこと。損害賠償責任が生じたり、契約の解除の要因となる。

 詐害行為 (さがいこうい) とは

債務者が債権者を害することを知りつつ、自己の財産を減少させる行為のこと。民法上、債権者には、行為の取消しをして、債務者の財産を取り戻す権利が認められている。(詐害行為取消権という。)

 詐欺 (さぎ) とは

欺罔行為 (だます行為)によって、人を錯誤 (勘違い)に陥れ、意思表示をさせる行為のこと。民法上、だまされた人には、取消権が認められる。

 先取特権 (さきどりとっけん) とは

法律に定める一定の債権を有する者が、債務者の財産から、他の債権者より優先して弁済を受けることができる担保物権のこと。

 死因贈与 (しいんぞうよ) とは

贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与のこと。

 敷金 (しききん) とは

不動産の賃貸契約に際して、賃貸人が賃借人に対して取得する一切の債権を担保する目的で賃借人から賃貸人に交付される金銭のこと。

 敷地 (しきち) とは

建物の用に供される土地のこと。法定敷地と規約敷地に分類される。

 敷地権たる旨の登記 (しきちけんたるむねのとうき) とは

区分所有建物と敷地権の一体性を公示するための登記であり、区分所有建物の登記をした場合に、敷地権の表示の登記をしたときに、登記官の職権で登記用紙中相当区事項欄になされる登記のこと。

 敷地の変更行為 (しきちのへんこうこうい) とは

区分所有建物において敷地の形状や効用を変更・処分する行為のこと。

 敷地の持分 (しきちのもちぶん) とは

専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利の割合のこと。

 敷地利用権 (しきちりようけん) とは

専有部分を所有するための敷地に関する権利のこと。所有権、土地賃借権、地上権、土地使用借権等があり、敷地利用権のうち、登記された権利で、専有部分と一体化されたものを、不動産登記法上、敷地権という。

 時効 (じこう) とは

ある事実状態が一定期間継続することにより、それを尊重して、その事実状態に即した権利関係を確定して得るとする制度のこと。時効には、他人の物を一定期間専有することにより、その所有権を取得し得るとする取得時効と、債権などを一定期間行使しないでいると権利事態が消滅するとする消滅時効の2種類がある。

 効の起算日 (じこうのきさんび) とは

時効期間の経過を起算する日のこと。消滅時効の起算日は、権利を行使できるとき。

 時効の援用 (じこうのえんよう) とは

時効の利益を享受しようとする者がする時効の主張のこと。

 時効の中断 (じこうのちゅうだん) とは

時効の進行中に、一定の事由が発生することにより、これまで経過した期間が振り出しに戻ること。請求・差押さえ・承認などが時効の中断事由になる。

 支払一任代行方式 (しはらいいちにんだいこうほうしき) とは

マンション管理適正化法上、マンション管理業者に認められる財産の分別管理方式で、徴収した修繕積立金等金銭を管理組合等を名義人とする口座に預け入れし、管理組合から委託を受けて当該口座から払い出した金銭により、管理事務を行うこととする修繕積立金等の金銭の管理方式のこと。

 支払催促 (しはらいさいそく) とは

通常の訴訟によらず、金銭等の支払の請求について、債権者(管理組合等)の申立てに基づき、簡易裁判所の裁判書記官が債務者(管理費等を滞納している区分所有者)の意見を聞かずに、簡易迅速に債務者に支払を命じる制度のこと。

 集会 (しゅうかい) とは

管理組合の意思決定機関のこと。規約の設定・変更・廃止や、共用部分・敷地・附属施設の保存・管理・変更、義務違反者に対する措置、復旧・建替え等に関する決議等を行う場として開催される区分所有者の総会。

 集会議事録 (しゅうかいじぎろく) とは

集会の議事の主要時効や討議の状況の記録のこと。

 什器備品台帳 (じゅうきびひんだいちょう) とは

日常使用の家具、道具や備品の取得、処分など、備品の増減を記載した台帳のこと。

 修繕積立金 (しゅうぜんつみたてきん) とは

大規模修繕等が実施される際の各区分所有者の費用負担を軽減するため、あらかじめ計画的に積み立てておく金銭のこと。

 重大変更 (じゅうだいへんこう) とは

区分所有建物においてその形状又は効用の著しい変更のこと。区分所有法上、共用部分、敷地、附属施設の重大変更をするには、原則つして区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要とされる。

 収納代行方式 (しゅうのうだいこうほうしき) とは

マンション管理適正化法上、マンション管理業者に認められる財産の分別管理方式で、徴収した修繕積立金等をマンション管理業者を名義人とする口座に預入れし、当該口座から払い出した金銭により管理事務を行うこととする修繕積立金等の管理方式のこと。

 重要事項の説明-マン管法 (じゅうようじこうのせつめい) とは

マンション管理適正化法では、マンション管理業者が、マンションの管理委託契約を締結する前に、契約の重要な部分について、マンション管理組合を構成する区分所有者等にする説明のこと。管理業務主任者が行う。

 重要事項の説明-宅建業法(じゅうようじこうのせつめい) とは

宅地建物購入者や賃借人に対し目的物の詳細や取引条件などの情報を契約前にする宅建業者が義務付けられた説明のこと。宅地建物取引主任者が行う。

 受託有価証券 (じゅたくゆうかしょうけん) とは

マンションにおいて修繕積立金等に充当するものとして、管理組合からマンション管理業者が受領した有価証券のこと。

 受任者 (じゅにんしゃ) とは

委任契約に基づき、委任された側の人のこと。

 使用借権 (しようしゃくけん) とは

使用貸借契約に基づく借主の権利のこと。

 使用細則 (しようさいそく) とは

敷地や共用部分についての使用を規制する規約以外の定めのこと。通常は規約の内容を補完するために、規約に基づいて定められるが、規約に基づかないで集会の決議等で定められるものもある。

 少額訴訟 (しょうがくそしょう) とは

少額(60万円以下)、かつ、複雑困難でない債務について、迅速・効果的に紛争を解決することを目的とし、一期日審理を原則として行われる特別な簡易裁判所で扱われる訴訟制度のこと。

 小規模滅失 (しょうきぼめっしつ) とは

マンションにおいて建物の価格の2分の1以下に相当する部分の滅失のこと。区分所有法上、滅失した共用部分について、復旧の工事に着手するまでに集会決議がなければ、各区分所有者の単独復旧も可能とされる。

 招集通知 (しょうしゅうつうち) とは

集会開催を告示し、参加者を招き集めるための通知のこと。区分所有法上、集会の通知は、原則として集会の会日より少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。

 消滅時効 (しょうめつじこう) とは

権利不行使の状態が、一定期間継続することによって権利が消滅する制度のこと。所有権には消滅時効は認められていない。

 書面決議 (しょめんけつぎ) とは

書面による決議のこと。区分所有建物において実際に集会を開いていないが、書面による全員の合意があれば、集会の決議があったものとみなされる制度。

 書面投票 (しょめんとうひょう) とは

書面による議決権行使のこと。集会に出席せずに、書面により議決権を行使すること。

 書面による贈与契約 (しょめんによるぞうよけいやく) とは

書面によって行う贈与契約のこと。民法上、書面によらない贈与契約は、履行が終わっていない部分について、いつでも取り消すことができるとされていますが、書面によってなされた贈与契約は、取り消すことができない。

 所有権保存登記 (しょゆうけんほぞんとうき) とは

その不動産について、初めてする所有権の登記のこと。通常、新築建物を買ったときなどにする。

 信用失墜行為の禁止 (しんようしっついこういのきんし) とは

マンション管理士において信用を傷つけるような行為をしてはならない定めのこと。

 設計図書(せっけいとしょ) とは

建物等の設計に関する図書のこと。マンションの維持・修繕の実施の必要なことから、マンション管理適正化法上、一定の要件を満たすマンションを自ら販売する宅建業者には、所定の設計図書を公布する義務が課されている。

 善意の第三者 (ぜんいのだいさんしゃ) とは

ある事実について事情を知らない契約当事者および包括承継人以外の者のこと。

 善意無過失 (ぜんいむかしつ) とは

ある事実を知らず、かつ、知らないことについて過失がないこと。

 制限能力者(せいげんのうりょくしゃ) とは

自己の行為の結果を合理的に判断する能力がないか、または不十分であるため、法律がその者単独では完全な法律行為ができないと決めた者のこと。制限能力者には、未成年、成年被後見人、被保佐人、被補助人がある。

 善管注意義務 (ぜんかんちゅういぎむ) とは

善良なる管理者の注意義務のこと。一般に行為者の属する職業や地位、契約内容に応じて、通常期待される水準の注意義務をいう。

 占有者 (せんゆうしゃ) とは

自己の利益のためにする意思をもって物を占有する者のこと。マンションにおける占有者とは、専有部分の賃借人や不法占拠者などをいいます。

 専有部分 (せんゆうぶぶん) とは

現に区分所有権の目的となっている建物の部分のこと。外壁、床、天井等については、上塗り部分までを専有部分とする考えが有力です。(上塗り説)

 占有者の意見陳述権 (せんゆうしゃのいけんちんじゅつけん) とは

区分所有者の承諾を得て、専有部分を占有するものが、会議の目的につき利害関係を有する場合に、総会に出席して意見を述べることができる占有者の権利のこと。

 専用使用権(せんようしようけん) とは

建物の共用部分および敷地を特定の区分所有者や特定の第三者が排他的に使用する権利のこと。標準管理規約上、バルコニーや1階に面する専用庭などをいう。

 造作(ぞうさく) とは

物理的にも経済的にも容易に分離できるが、建物の使用に客観的な便益を与えるもののこと。具体的には、畳や建具などをいう。

 相続人 (そうぞくにん) とは

死亡した人(被相続人)の財産に属した一切の権利義務を承継する者のこと。民法では相続人順位を第1順位が子と配偶者、第2順位が直系卑属と配偶者、第3順位が兄弟姉妹と配偶者というように定められいる。

 双務契約 (そうむけいやく) とは

当事者の双方に対価的な関係のある債務が発生する契約のこと。

 贈与 (ぞうよ) とは

一方当事者が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受託することによって成立する契約のこと。

 損害賠償請求 (そんがいばいしょうせいきゅう) とは

損害賠償責任を負う者に対して、自己の被った損害の賠償請求のこと。

 損害賠償額の予定 (そんがいばいしょうがくのよてい) とは

損害賠償について、後日の紛争を避けるため、あらかじめ当事者間で損害賠償額を決めておく方法のこと。

 物上保証 (ぶつじょうほしょう) とは

第三者がする抵当権等の担保物権設定のこと。

 サンルーム とは

日光を多く採り入れるように設置されたガラス張りの部屋のこと。

(建築 マンション管理士用語集)